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うつ病の種類

典型的なうつ病

典型的うつ病はメランコリー型と呼ばれています。
メランコリー型のうつ病の症状としては、うれしいことがあっても気分が晴れない、食欲不振・体重減少、早朝に目が覚める、気分の落ち込みは朝が一番悪く夕方になると少し楽になる、自責の念が強いなどが挙げられます。

仮面うつ病

仮面うつ病とは身体症状という仮面をかぶったうつ病の総称です。
頭重感、胃部不快感、頻尿、便通異常、肩こり、めまい、身体がだるい、性欲や食欲の減退などの身体症状が訴えの中心で、多くの場合様々な症状が平行して現れますが、その背後で心理的なうつ状態やうつ病が要因となっているものです。
仮面うつ病は身体症状が前面に出るため、うつ病であるとわからず治療が遅れてしまうケースが多いようです。

非定型うつ病

非定型うつ病は、気分の変動の仕方、食欲、睡眠が通常のうつ病とかなり異なる症状を見せます。
感情が反応的(うれしいことがあると気分がよくなる)、過食・体重増加、過眠(10時間以上または通常より2時間以上の睡眠)、疲労感、他人の批判に過敏で、気分の落ち込みの引き金となりやすいなど、典型的なうつ病と比べると、感情の反応性、食欲、睡眠が正反対です。
この非定型うつ病は若い女性に多く、パニック障害など他の心の病気を合併することが少なくありません。
また、日常生活において、

  • 他人の批判を過剰に受け止めてしまい、親密な人間関係を築くのが困難である。
  • 他人の批判を恐れるあまりに、人間関係に気を使いすぎてしまう。
  • 朝、起きれなくて、約束の時間に遅刻してしまう。
  • 映画などの娯楽を楽しめることは楽しめるのだが、外出するエネルギーがない。

などの支障を来します。
非定型うつ病は症状が典型的ではないとはいうものの、全体のうつ病の中では決して少数派ではなく、全体の3割程度を占めるとも言われています。

老年期うつ病

老年期のうつ病と他の年代のうつ病との間に本質的な違いはありませんが、加齢の影響や老年期に特有な環境面、心理的要因のために、うつ病の病像が複雑化することが少なくありません。
老年期のうつ病では気分の落ち込みが表面的には目立たず、そわそわ落ち着きがなく、じっとしていられなかったり、体の不調(痛み、しびれ、胃や胸部の不快感など)をしつこく訴える、家族に不平・不満を頻回にこぼす、ガンなどの悪い病気にかかっているのではないかと過剰に心配する、「とんでもないことをしてしまった」、「周りから見張られている」といった妄想傾向があるといった症状が目立つ場合があります。
うつになると家族に対して怒鳴ったり、あれをしてこれをしてと要求が多くなって家族を当惑させたり、うつに伴う活動性の低下が会話時の反応のにぶさとして現れ、認知症のように見えるときもあります。
老年期は配偶者の死、病気にかかるなど、うつ病のきっかけになりうるストレスが多い時期ですので、周囲の注意が必要です。

甲状腺疾患とうつ病

つらい経験や日常生活のストレスがきっかけになる事が多いうつ病ですが、体の生理機能の不調が原因でうつ病を発症する場合があります。
その代表的な一つが甲状腺ホルモンの不調です。
甲状腺ホルモンは、全身の細胞や器官の代謝を調節しています。
このホルモンは脳にも作用するので、量が多すぎても少なすぎても、精神状態に悪い影響が起こります。
甲状腺機能が低下し、甲状腺ホルモンが不足すると、疲れやすい、意欲の減退、集中力の低下、記憶力の低下、頭の回転が以前より鈍くなるなど、うつ病でよく見られる症状が出現しやすくなります。
甲状腺機能に異常が生じると、精神活動に様々な影響が現れますが、甲状腺ホルモンの他にも副腎皮質ホルモン、性ホルモンなどもうつ病の原因になります。

産後うつ病

産後うつの始まりは、一見マタニティ・ブルーのような症状が現れます。
出産直後は喜びで気分が高揚するものの、その後、気分が憂鬱になってしまうマタニティ・ブルーは多くの方が経験しています。
通常は数週間以内で消失し、精神医学的に問題のある現象ではありませんが、憂鬱な気分が数週間経っても収まらず、意欲の減退、今まで楽しめていた事が楽しめない、睡眠障害、食欲低下、涙もろい、集中力の低下、感情の振幅が大きい、性に興味が湧かない、社会的な引きこもり、などの症状が出現している場合は注意が必要です。
これらの症状と共に、生活上、自分がうまく機能しなくなってしまったら、産後うつ病の可能性があります。
産後うつ病は出産直後とは限らず、出産後半年以内のいつでも起こり得ます。
また、出産後のうつ病は女性だけとは限りません。
男性も子供の誕生がストレスとなってしまい、うつ病が発症する事があります。

気分変調症

気分変調症では慢性的な冴えない気持ちと共に、食欲の変化(食欲不振または過食)、睡眠の変化(不眠または過眠)、疲れやすい、自分に自信が持てない、集中力の低下、決断を下すのが困難、絶望感を覚えるなどの症状が現れます。
気分変調症のこうした症状はうつ病に類似していますが、症状自体はうつ病ほど深刻なものではありません。
これらの症状が慢性的に(少なくとも2年以上、若年者では1年以上)続いていて、本人の気質のようになっている事が気分変調症の特徴です。
冴えない気持ちでいるのが普段の状態になっているので本人は心の病的状態に気付き難く、症状が始まるのは10代、20代の若い年齢が多いのですが、家庭や仕事で問題が顕在化して、精神科や神経科を受診するまでに10年以上経過してしまう事がしばしばあります。
また経過中にうつ病、躁うつ病など他の心の病気が発症する事もあり、冴えない気持ちを晴らす手段を求めた結果、アルコールなどの薬物依存につながる事があります。
気分変調症は決して稀な病気ではなく、人口の3~5%に見られます。